配信だけなら、安い。月数千円から始められるツールはいくつもあります。けれど「予約も、会員証も、サブスク決済も、順番待ちもLINEで」と考え始めると、話が変わります。配信ツールに別の予約ツール、別の決済ツール…と積み上がり、月額の合算と複数契約、連携の手間、そして顧客データの分断が増えていく。LINEマーケティングツールの料金は、月額の数字だけでなく「売上までに必要なものを全部そろえた合計」で見ないと、あとで膨らみます。本記事は、カテゴリ別の料金体系の目安(取得日 2026-06-27)と、目的別の選び方を整理するまとめ記事です。
- LINEツールはカテゴリごとに料金体系が違う
- 「配信だけ」と「売上まで」で総額が変わる理由
- カテゴリ別・料金の目安と「売上まで」に足りない部分
- 1契約で完結する場合の料金(サブスクライン)
- 目的別の選び方と、深掘り記事への入り口
先に結論。差がつくのは2点だけです。1つは、「配信だけ」か「売上まで」か。配信専用なら月数千円から安く始まりますが、予約・決済・会員証・順番待ちまでそろえると別ツールが積み上がります。もう1つは、初期費用ではなく“その先”の総額。初期費用はどのカテゴリも抑えられる時代になりました。本当に効いてくるのは、旅程全体を1つで動かすのか、ツールを増やし続けるのか、という運用の合計コストです。
LINEツールはカテゴリで料金体系が違う
「LINEマーケティングツール」と一括りにされますが、中身は得意分野ごとに分かれています。配信(ステップ・セグメント)に強いもの、会員証やポイントに強いもの、予約に強いもの、サブスク決済に強いもの、店舗アプリ型、広告計測専門。カテゴリが違えば料金の考え方も違います。月額固定のもの、初期費用が重いもの、決済手数料で取るもの。同じ「月いくら」でも、含まれる範囲がまるで違います。
だから単純な月額比較はかみ合いません。「配信は月5,000円から」と「会員証は初期5万円・月8,800円」を並べても、そもそも役割が別です。やりたいことを満たすには、複数のカテゴリを足し合わせることになります。

「配信だけ」と「売上まで」で総額が変わる
配信だけが目的なら、配信専用ツールが安く済みます。問題は「売上まで」を求めたときです。予約、サブスク決済、EC・モバイルオーダー、順番待ち、会員証・ポイント。これらをLINE上で動かそうとすると、配信ツール1本では足りません。カテゴリごとに別ツールを契約することになります。
積み上がるのは月額だけではありません。複数の契約管理、ツール同士の連携作業、運用を回す人の手間、そして何より顧客データがツールごとに分断します。配信ツールには配信の履歴、決済ツールには購入の履歴、予約ツールには来店の履歴。同じ顧客なのに、つながっていない。これが「合計」で見たときに効いてきます。

カテゴリ別・料金の目安
主要カテゴリの「代表的な料金体系の目安」を一覧にしました。各社公式の公開情報ベースで、いずれも幅があります。注目すべきは右端の「“売上まで”に足りない部分」。どのカテゴリも、単体では旅程のどこかが欠けます。
| カテゴリ | 代表的なツール | 料金の目安 | “売上まで”に足りない部分 |
|---|---|---|---|
| 配信/ステップ系 | Lステップ/エルメ/Mico/Lai | 月5,000〜32,780円エルメは0〜3.3万、Micoは要問い合わせ | 決済・EC・順番待ちは標準非対応が多い |
| 会員証/ポイント系 | Lメンバーズ/常連くるみちゃん/CRM PLUS on LINE/Squareロイヤルティ | 初期5万・月8,800円〜Squareは月2千〜1.2万 | 広告計測・AI生成が弱い |
| 予約系 | STORES予約/Square予約/RESERVA/hacomono | 月0〜6.6万円hacomonoは初期15万 | LINEでの育成・配信が弱い |
| サブスク決済系 | favy/サブスクペイ/hacomono/サブスクストア(テモナ) | 初期0〜15万・月7千〜4.98万手数料2.5%〜の体系も | 配信・育成と分断しやすい |
| 店舗アプリ系 | Yappli Lite/GMOおみせアプリ/自社開発 | 月2.2万〜5.5万円自社開発は初期50万〜・月15万〜・保守15%/年 | アプリDL前提+初期費用が重い |
| 広告計測系 | L-TRACK/L-ad/Linetrace/アドエビス | 月1万〜5万円+従量 | 配信は別ツール前提 |
| 1契約で完結(サブスクライン) | 配信・予約・決済・会員証・計測・AIを横断 | 初期0円〜・月9,800円〜+売上手数料3.9%〜(成果連動) | —旅程全体を1基盤に内包 |
料金は各社公式の公開情報ベース(取得日 2026-06-27)。同一カテゴリでもプラン・規模で幅があります。サブスクラインの初期0円は条件・期間あり(後述)。料金・仕様は改定されることがあるため、各社最新情報をあわせてご確認ください。出典:各社公式/PR TIMES(2026-06)。
各カテゴリの強みと限界
誤解のないように書くと、各カテゴリは本業の領域では強い。比較は優劣ではなく「どこまでをカバーするか」の話です。
配信/ステップ系
Lステップやエルメは、セグメント配信・ステップ配信が本業で、シナリオ設計の自由度が高い。育成のためのツールとしては定番です。ただ決済・EC・順番待ちは標準では持たないことが多く、売上まで動かすには別ツールが要ります。
会員証・予約・サブスク決済系
会員証系は来店促進やポイント運用に強く、予約系は枠管理や当日運用に強い。サブスク決済系は継続課金の仕組みがしっかりしています。それぞれの本業では頼れる一方、LINE上での配信・育成や広告計測まではカバーしない、というのが共通する線引きです。
店舗アプリ・広告計測系
店舗アプリ系は自社ブランドのアプリを持てるのが強みですが、ユーザーにDLしてもらう前提と、初期費用の重さがハードルになります。広告計測系は流入計測と媒体へのCV返し(CAPI)が本業で精度が高い。その代わり配信・育成は別ツール前提です。計測の比較は LINE広告計測ツールの比較記事 で詳しく扱っています。
1契約で完結する場合の料金
サブスクラインは、上のカテゴリを横断して1つの基盤に内包する設計です。料金はシンプルに、初期費用0円〜・月額9,800円〜・売上手数料3.9%〜の成果連動。売上が伸びるほど手数料率が下がります。
- 追加契約なしで含まれるもの:配信・ステップ/予約/順番待ち(2026年9月リリース予定・ベータ)/会員証/サブスク決済/EC・モバイルオーダー/ポイント/広告計測/AI。
- AIの位置づけ:配信文・画像をAIが生成し、利用者は承認するだけ。LP・リッチメニュー画像まで生成します(AIビルダー)。アプリDLは不要です。
- 初期0円の条件:公式LINE友だち300人以上の来店型店舗/実名の導入事例掲載に協力する新規店舗/3か月のAI実証協力/〜2026年7月末・予算上限に達し次第終了。月額9,800円〜・税抜は別途。出典:PR TIMES(2026-06)。
「配信ツール+予約ツール+決済ツール+計測ツール」と積み上げる代わりに、1契約で旅程全体を動かす。初期費用の重さや複数契約の管理、連携工数、データ分断を抑えられるのが、合計で見たときの違いです。他社ツールとの違いは サブスクラインと他のLINEツール(Lステップなど)との違い でも整理しています。

目的別の選び方
正直に書くと、目的によって最適なカテゴリは変わります。無理に1本化する必要はありません。
配信・ステップ育成に特化したい:配信系(Lステップ・エルメ等)が向きます。シナリオ設計を作り込むなら本業ツールが強い。
広告計測を最優先したい・配信ツールはすでにある:計測系(アドエビス・L-TRACK・Linetrace等)の併用が合います。媒体CAPIの網羅性で選ぶ場面です。
会員証やポイント運用が主役:会員証系。来店促進の仕組みが整っています。
予約の枠管理・当日運用が中心:予約系。枠とキャンセル運用に強い。
広告から配信・予約・会員証・決済・順番待ちまで、旅程全体を1本化したい:カテゴリを横断する統合型(サブスクライン)。ツールの数と連携工数、データ分断を抑えたいケースに向きます。複数ツールの併用も可能です。
カテゴリごとの詳しい比較は、関連する比較記事を順次公開しています。まずは 比較記事の一覧 から、自社に近いカテゴリの記事をご覧ください。
よくある質問
Q. LINEマーケティングツールの料金相場は?
カテゴリで体系が違います。配信系は月5,000〜32,780円、会員証系は月8,800円〜、予約系は月0〜6.6万円、店舗アプリ系は月2.2万円〜(自社開発は初期数十万〜数百万)など。やりたい範囲を満たすには複数カテゴリを足し合わせることが多いため、月額単体ではなく合計で見るのが実態に合います。
Q. なぜ「合計」で考えるべきですか?
配信だけなら安く始められますが、決済・予約・会員証・順番待ちまでそろえると別ツールが積み上がります。月額の合算に加え、複数契約の管理、ツール間の連携、運用の手間、顧客データの分断が増えるため、月額単体では見えないコストが効いてきます。
Q. 1契約でまとめると安くなりますか?
サブスクラインは配信・予約・決済・会員証・順番待ち・広告計測・AIを、月9,800円〜+成果連動の売上手数料で1契約に含みます。売上が伸びるほど手数料率が下がる体系です。別ツールを積み上げる場合と比べ、契約管理や連携工数を抑えられます。
Q. 初期費用はどれくらいかかりますか?
配信系は0円〜、店舗アプリ・hacomonoは初期15〜50万円、自社開発は数百万円規模が目安です。サブスクラインは初期0円〜(友だち300人以上の来店型店舗など条件・期間あり)。初期費用はどのカテゴリも抑えられる傾向で、差がつくのはむしろ運用の合計コストです。
Q. どのツールを選べばいいですか?
配信に特化するなら配信系、計測重視なら計測系、会員証主体なら会員証系が合います。広告から配信・予約・決済まで旅程全体を1本化したいなら、カテゴリを横断する統合型が向きます。目的別に、関連するカテゴリ記事を参照して比較してください。
※ 本記事の比較は各社の公開情報に基づく傾向です。同一カテゴリでもプラン・規模で料金は変わり、「要問い合わせ」の製品は記載外の機能を含む場合があります。料金・仕様は改定されることがあるため、導入検討時は各社の最新情報をご確認ください。取得日:2026-06-27。
