CASE STUDY / 導入事例
ホテル・宿泊業

LINE経由予約が月平均120%増——自然に抱かれたリゾートホテルが“閑散期”を会員制とLINE予約で乗り越えた話

2026.06.16

話題のオープンで一気に予約が集まる。けれど、季節が過ぎれば客足は引いていく——。リゾートホテルにつきものの「繁忙期と閑散期の落差」。自然に抱かれたあるデザインリゾートが選んだのは、新たな広告でも値引きでもなく、LINEを軸にした予約・決済・会員管理の一体化だった。結果、LINE経由の予約は月平均で約120%に伸び、閑散期も“安定して回る”仕組みが生まれた。

舞台:自然に抱かれた、非日常のリゾート

緑の森に囲まれ、水と光が織りなす空間。プールやサウナを擁する、デザイン性の高いリゾートホテル。オープンと同時に大きな話題を呼び、週末や行楽シーズンには予約が殺到した。だが、華やかな滞在体験の裏で、経営は静かな課題を抱えていた。

「話題で一気にお客様が来てくださる。ありがたい一方で、その熱が冷めたあと——オフシーズンの客足と、新しく始めた有料会員プログラムの運営を、どう安定させるか。そこが勝負所でした」。担当者はそう語る。

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リゾートホテルの構造的な課題——繁忙期と閑散期の落差

リゾートホテル経営の難しさは、売上が季節と天候に大きく左右されることにある。話題性による集客は一時的に集中する一方、オフシーズンには客足が落ち、収益が不安定になりがちだ。さらにこの施設では、安定収益の柱として始めた有料会員プログラムの入会・継続・解約の管理が、手作業のままでは追いつかなくなっていた。

予約は予約システム、決済は別、会員管理はまた別——ツールが分断され、スタッフの手作業が積み上がる。閑散期対策・会員管理・予約と決済の分断。この3つを同時に解かなければ、せっかくの話題も一過性で終わってしまう。

導入前の課題と、サブスクラインを選んだ理由

  • 繁忙期と閑散期の売上格差。オフシーズンの客足を支える仕組みがなかった。
  • 有料会員プログラムの管理が重い。入会・定期課金・更新・解約が手作業で、請求漏れの不安があった。
  • 予約と決済が分断。予約後のキャンセルや未収が発生していた。
  • 来館者データが活かせていない。誰が何を好み、いつ来たかを次の施策につなげられていなかった。

そこで選んだのが、LINEを中心に「予約・決済・会員管理・配信」をひとつにまとめられるサブスクラインだった。宿泊予約からメンバーシップ管理までをLINEで完結させ、ユーザー体験の向上とデータドリブンなマーケティングを同時に実現する——それが導入のねらいだった。

やったこと①:LINEで「空室照会〜予約〜決済」をワンストップに

まず、宿泊と体験の予約導線をLINEに一本化。お客様はトークの中から空室を照会し、そのまま予約まで完了できる。電話や別サイトを行き来する必要がない。LINEという日常のアプリの中で完結するから、予約のハードルが下がり、離脱が減った。

この導線整備が、LINE経由の月間予約件数を約120%(200件→240〜250件)へと押し上げた。

やったこと②:予約時に決済まで——予約確定率を引き上げる

予約と同時に決済まで完結させる仕組みにしたことで、「予約したけど来ない」が大きく減少。仮押さえのまま流れてしまう予約が確定へと変わり、予約確定率は約20%向上した。リゾートにとって、確定した予約は何より価値がある。

やったこと③:有料会員プログラムの入会・継続・解約を自動管理

安定収益の柱である有料会員プログラムは、LINE登録から定期課金までを一括管理。請求漏れや手作業がなくなり、更新・解約のリスクはアラートで管理できる。会員が増えても、オペレーションは破綻しない。

結果、会員数は50名から100名以上へと約2倍に。オフシーズンでも会費収入が入る“安定の土台”が生まれ、スタッフの管理時間は月30時間以上削減された。

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やったこと④:自動応答とリマインドで、来館前の不安をゼロに

予約完了後には自動応答メッセージで、アクセスや当日の流れ、注意事項を案内。来館前のリマインドも自動で届く。お客様の「これで合ってる?」という小さな不安が消え、スタッフは個別の問い合わせ対応から解放された。おもてなしの質を保ちながら、手間だけを減らせた。

やったこと⑤:滞在データで“その人に響く”配信を

LINE上で集まる滞在履歴・利用履歴を、次の一手に変える。セグメント配信で「サウナ好き」「プール好き」といった興味軸にお客様を分け、関心に合うプロモーションを届ける。誕生日や記念日には、特典メッセージやクーポンを自動で。全員に同じ案内を送るのではなく、一人ひとりの“好き”に寄り添う配信に変えた。

関心に合った情報は、ブロックされにくく、響きやすい。リピート率は35%から50%へ客単価も約15%(1泊8万→9万2,000円前後)上昇した。

やったこと⑥:AIパーソナライズと、閑散期の掘り起こし

さらに踏み込んだのが、AIパーソナライズ配信。会員の利用履歴や好みに合わせ、文面をAIが一人ひとり別々に生成する。「前回ご好評だったサウナ付きプラン、静かな平日にいかがですか」——そんな“その人あての一通”が、人手をかけずに届く。閑散期の平日を狙った掘り起こしも、AIが対象と内容を提案。送信前にはスタッフが必ず確認・承認する。

導入後の成果:閑散期も“回る”リゾートへ

導入後の成果(BEFORE → AFTER)
LINE経由の月間予約件数
約120%増
200件 → 240〜250件/月
有料会員プログラムの会員数
約2
50名 → 100名以上
リピート率
50%
35% から +15pt
客単価
+15%
1泊 約8万 → 約9.2万円
予約確定率
+20%
予約時に決済まで完結
スタッフの手作業時間
約30h減
月80h → 月50h以下

広告を増やしたわけでも、値引きをしたわけでもない。予約・決済・会員管理・配信をLINEひとつに束ね、お客様の体験を滑らかにし、データで次の一手を打った。それだけで、予約は伸び、会員は倍増し、リピートと客単価が上がり、スタッフの手は空いた。閑散期の不安が、安定収益の設計へと変わった。

データで運用が回る——AIエージェント

日々の打ち手を支えるのがAIエージェントだ。予約状況・会員データ・滞在傾向を見て、「平日に空きが出ている → サウナ好きの会員へ平日限定プランを配信予約」といった提案を根拠つきで出す。担当者は確認してワンタップ承認するだけ。勝手に確定はせず、最後の判断は人が握る。“閑散期に何をすべきか”をAIが教えてくれる。

スタッフの手作業が、静かに消えた

会員の請求管理、予約の確認、問い合わせ対応——かつて月80時間以上を費やしていた手作業は、月50時間以下に。空いた時間は、現場のおもてなしと、次の企画へ。会員数が増えても運用が破綻しないから、規模拡大とともに収益を最大化できる手応えが生まれた。

ゲスト・スタッフの声

予約から支払いまでLINEで完結するのが本当に楽。予約したあとに当日の案内が届くので、初めてでも安心して向かえました。

── 会員ゲスト(30代)

会費の管理や請求の確認に追われなくなって、お客様と向き合う時間が増えました。会員が増えても怖くないです。

── フロントスタッフ

平日や閑散期に“誰へ・何を送るか”をAIが提案してくれるので、打ち手が途切れません。データを見るのが楽しくなりました。

── マーケティング担当

これからの展望:さらに磨くデータドリブン戦略

次に見据えるのは、LINE限定のアップセル(スペシャルディナーや特別ラウンジ利用権)や、利用頻度・満足度スコアに応じたレコメンドなど、さらにパーソナライズを深めた施策だ。滞在データが積み重なるほど、提案はこの施設らしく賢くなる。繁忙期と閑散期の落差を、データで滑らかにならしていく。

検討中の宿泊事業者へ——担当者からのメッセージ

「閑散期対策とリピートづくりに悩む宿泊施設こそ、効くと思います。予約・決済・会員管理がLINEひとつにまとまると、現場の手作業が減り、空いた時間でおもてなしに集中できる。難しい運用はAIが提案してくれるので、私たちは“どんな体験を届けるか”に向き合える。まずは無料で、自分たちの施設で試してみてほしい」。

まとめ

このリゾートホテルがサブスクライン導入で実現したのは、①予約の大幅な向上 ②会員売上と客単価のアップ ③スタッフ作業の大幅削減 ④リピート率向上によるLTV最大化——という4つの成果だった。LINEを軸にしたエンド・トゥ・エンドの集客・顧客管理は、多くの宿泊事業者が抱える“閑散期対策”と“リピート促進”に、確かな道筋を示している。話題の一過性で終わらせず、データドリブンな運営で安定収益モデルを築く——それが、これからのリゾート経営の新しい常識になる。

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