売上安定とLTV大幅向上を実現!
LINEサブスク「美容プライム」(南青山コスメクリニック)
背景・課題
美容医療クリニックでは新規患者の獲得コストが高く、リピート率の低さや売上の不安定さが経営課題となりがちです。南青山コスメクリニックでも、従来は施術やドクターズコスメの購入がスポット利用中心で、既存患者の再来率は約30%程度(新規患者が全体の約70%)と低く留まっていました。また、都度来院・都度購入のモデルでは顧客一人当たりの生涯価値(LTV)を高めにくく、患者様との関係性も断続的になりがちでした。これらの課題に対し、同院はLINEを活用したサブスクリプションモデル導入による解決を模索しました。
ソリューション:LINEサブスク「美容プライム」の導入
こうした背景から同院が採用したのが、LINEマーケティングツール「サブスクライン」を活用した月額制サービス『美容プライム』です。美容プライムは美容クリニック患者向けの会員制デジタルチケットです。月額990円(税込)から利用でき、加入すると人気ドクターズコスメや内服薬を毎月40%オフで購入できるチケットが配布されます。来院時にLINEで会員登録すると即時にチケットが発行され、その場で割引購入が可能になる手軽さが特徴です。
従来アプリ等を使わずすべてLINE上で完結するため、患者様にとってもハードルが低く、多くの方が「LINEで手続きできるなら抵抗がない」と回答しています。さらにLINE公式アカウント上で定期課金(自動引き落とし)とEC機能まで実現できるため、クリニック側も面倒な会員管理や決済処理を省力化しつつ安定収益を得られる仕組みです。
LINE手続きが患者にとってハードルが低い理由の内訳

取り組み内容と工夫
南青山コスメクリニックでは美容プライム導入にあたり、以下のような施策と工夫を行いました。
- 安定収益の確保(サブスクモデルの構築)
月額課金による継続収入源を確保することで、季節や来院数の変動に左右されにくい安定した売上基盤を構築しました。美容プライムでは毎月の会員収入が積み上がるため、サブスクライン導入後はクリニックのキャッシュフローが安定し長期的な経営計画が立てやすくなりました。また「会員限定40%オフ」という訴求によりコスメのまとめ買いや追加購入も促進され、物販売上の向上にも寄与しています。 - 来店頻度・リピート率の向上
サブスク会員化により患者様の来院動機と頻度が飛躍的に高まりました。美容プライムでは毎月チケットが配布されるため、「せっかく料金を払っているから使おう」という心理で来院習慣が定着します。実際、焼肉店のケースではありますが、サブスク導入後に月1回だった来店が月2~4回に増加した例もあります。南青山コスメクリニックでも会員患者の来院ペースが上がり、施術ついでにコスメを購入する方や、その逆にコスメ受取ついでに施術相談をされる方が増えました。その結果、新規とリピーターの比率は「新規2:リピーター8」へと大きく改善し(導入前は新規7:リピーター3)、リピート率向上に伴って一人ひとりのLTVも上昇しています。これは将来的な収益予測を立てやすくすると同時に、リピーターによる口コミ紹介で新規患者の自然増も生み出す好循環を生みました。 - 顧客管理と1to1コミュニケーション
LINE公式アカウントを活用することで、顧客ごとの行動データ(来院日・購入品目・利用プランなど)を一元管理し、パーソナライズされたアプローチが可能になりました。例えば、チケット未使用の会員にはLINEでリマインドを送り、特定のコスメを愛用している層にはそのメーカーの新商品情報を配信するといったセグメント配信を実施。こうした的確なリマーケティング施策により予約率が10%向上した例もあります。また、サブスクラインはLINEミニアプリに対応しているため、会員への重要なお知らせ等は追加コストなしでプッシュ通知を行うことが可能です。この双方向コミュニケーションにより、患者様からの問い合わせやアンケート回答もLINE上で気軽に収集でき、サービス改善に活かしています。結果として「LINEで直接つながっている安心感」がリピーターのロイヤルティ強化につながり、解約防止にも寄与しています。 - 自動決済と業務効率化
会員の月額課金はすべてサブスクライン上で自動クレジット決済されるため、スタッフが毎月の会費徴収や入金確認を行う手間はありません。その分、生まれた時間を顧客対応やマーケティング施策立案に充てることができました。さらに予約から決済までLINE上で完結することで、煩雑だった紙の問診票記入や会計処理も削減され、1度のLINE配信で約200件の予約を獲得するなど効率的な集客も実現しています。このように業務の一部を半自動化できたことで、少人数の体制でも会員数増加に対応できる余力が生まれました。
導入後の成果
南青山コスメクリニックはサービス開始初月から数百名規模の会員登録を獲得し、現在も順調に会員数を伸ばしています(具体的な数値は非公表)。
顧客リピート率が上昇したことで患者一人当たりの年間購買額が増え、客単価・LTVともに向上しました。従来以上に患者一人ひとりから長期的な収益が得られるようになっています。
加えて、リピーター増により新規集客コストの削減(広告依存度の低減)も達成しました。サブスクライン導入後、「LINE友だち経由で勝手に来院してくれる」割合が飛躍的に高まったことで、同院では自然紹介や口コミで来院する新患も着実に増えており、リピーター×紹介による持続成長モデルが構築されつつあります。
また、患者満足度の向上も見逃せない成果です。定期的にクリニックと接点を持つことで美容に関する相談がしやすくなり、「施術もサブスクも継続して利用したい」といった声が寄せられています。LINEで常につながっていることでクイックなフォローや情報提供が可能となり、顧客体験価値(CX)の向上にもつながりました。その結果、解約・離脱する会員はごく僅かに留まっており、高い継続率で会員基盤が維持されています。


まとめ
本事例から、美容医療クリニックにおけるLINEサブスクリプション活用の有効性が明らかになりました。売上の安定化、LTVの向上、リピート率アップに加え、業務効率化や顧客満足度向上といった多角的なメリットが得られることが示されています。南青山コスメクリニックの成功は、LINEという身近なプラットフォームで顧客と継続的に繋がり価値提供を行うことで、クリニック経営にも新たな成長軌道が生まれることを実証するものです。サブスクライン社によれば、今後加盟クリニックを増やし、美容医療業界全体の患者LTV最大化に寄与していきたいとのこと。
美容医療クリニックの経営者・マーケティングご担当者にとって、
「顧客と長期的な関係を築き、生涯価値を高める」
ことは永続的なテーマです。LINEマーケティングツールとサブスクモデルを組み合わせた本事例は、その有力な解決策と言えるでしょう。
ぜひ貴院でも、自院に適した形でLINEサブスクの活用を検討してみてはいかがでしょうか。美容プライムの成功事例が示す通り、安定収益と患者ロイヤルティ向上を同時に実現できるチャンスです。各種ご相談や詳細情報は、お気軽にお問い合わせください。


